日経平均一時2000円高! 高市新体制の注目テーマとは

日興フロッギーNEWS/ 日興フロッギー編集部

10月4日の自民党総裁選の決選投票で、高市早苗氏が新しい総裁に選ばれました。 それを受けて10月6日の日本株市場では株高円安が進行。この記事では今後の想定される投資テーマと、注目スケジュールについてサクッと解説します。

目先のテーマは「エネルギー・サイバーセキュリティ・防衛」

高市氏が掲げる政策から想定される目先の投資テーマとしては、まずは下記3つが挙げられます。

(1)次世代革新炉、核融合などのエネルギー技術投資
(2)サイバーセキュリティ対策
(3)防衛力強化

高市氏は、総裁選の公約で「責任ある積極財政」を掲げていました。今回の総裁選候補の中で最も積極財政派で、基本的には株式市場にとって追い風になることが見込まれます。ただ、少数与党ということもあり、公明党や野党との連携・交渉も必須となります。難しいかじ取りが想定される中で、次第に株式市場でも取捨選別が始まるものと考えられます。

そんな中、注目されるテーマとしては、「「夢のエネルギー」にスポットライト 「核融合発電」関連株が上昇」でも取り上げたように、高市氏が核融合発電にかかわる国家戦略の策定に関わっていることから、核融合発電関連がまず挙げられそうです。

また、同氏の総裁選公約の1つに「スパイ防止法の制定」への着手を盛り込んでいました。日本政府による機微情報保全のフェーズが一段上がることが想定され、サイバーセキュリティ関連ニュースにも注目が集まりそうです。それに関連し、防衛力強化全般に対しても注目度が高まりそうです。

「世界的に防衛意識高まる 「防衛」関連株が上昇」を読む
「不正アクセス続発 「サイバーセキュリティ」関連株が上昇」を読む

為替・金利は「綱引き」か

一方で株式市場に大きな影響を与える為替や金利市場に関しては、しばらく綱引きの状況が続くものと想定されます。

足元の物価高はコストプッシュ型で、賃金の上昇が追いついていないと認識する高市氏。さらなる日銀による利上げには慎重になるべきとのスタンスを取っています。そのため、短期的には金利市場には下押し要因となります。

ただ、積極財政が想定されることから、長期的には金利上昇の圧力が生まれやすい状況です。そのため長期金利には上昇トレンドが発生する可能性があります。こうしたことから、ドル円は日銀の緩和的姿勢の強まりなどを想定し、目先は円安が進行するものと考えられますが、一方的に円安が進行する展開は難しいかもしれません。

目先の注目スケジュール

為替の動向を占う上では、10月8日の植田日銀総裁の講演、9日のパウエルFRB議長の発言などに注目が集まります。また、15日ごろには臨時国会が招集される予定で、その中で首相指名選挙が実施される予定です。その後組閣、新内閣発足となるため、そこでどんな大臣が任命されるのか、どんな発言やバッググラウンドがあるのかなどに注目が集まります。

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