のんびりスタイルの投資ポリシー大公開

投資がもっと楽しくなる!日興フロッギー選書/ さかえだいくこ(おせちーず)すばる舎

投資や資産形成をもっと楽しくするためにピッタリの書籍を、著者の方とともにご紹介する本連載。おせちーずさんことさかえだいくこさんの『2倍株・3倍株がぽこぽこ生まれるのんびり日本株投資』を紹介しています。第2回目の今回は、おせちーずさんが実践してきたのんびりスタイルの投資ポリシー(投資についての考え方)について解説紹介します。[PR]

プラスがあればマイナスもある

投資で追求するのは、たいていの人が「リターン」、それもプラスのリターンだと思います。端的に言えば、人は儲けを求めて投資するはずで、それは自然なことです。儲からなくていいのなら、現金を金庫に入れておけばいいのですから。

しかし、リターンと表裏一体なものがあります。それは「リスク」です。

勘違いされがちですが、投資におけるリスクは「価値が下がること」だけを意味しません。

投資におけるリスクは、投資対象の価格に「値動きがあること」を意味します。

そもそも「リターン」とは、投資対象から得られる利益や損益のこと。得をするプラスのリターンもあれば、損をしてしまうマイナスのリターンもあります。

また、投資対象に一定の値動きがなければ、プラスにしろマイナスにしろ、そもそもリターンは発生しません。

プラスのリターンを狙うのであれば、そこには必ず「リスク」も存在していることを、まずは認識するようにしましょう。

❶ 私の投資ポリシー

さて、投資を始めたのならば、誰でもプラスのリターンがどんどん増えていくことを望みます。お金が増えていくのは気持ちがいいものですからね。

でも、思い出してください。プラスのリターンも値動きの結果ですから、そこにはリスクも存在しています。株価は、上昇した分だけ下落することもあるのです。

リスクが高い、つまり値動きが大きいからこそ、大きく上昇する可能性があります。

そして値動きが大きいからこそ、大きく下落する可能性もあります。

それを踏まえて、私が日頃から心がけている投資のポリシーが、「投資対象のリスクもリターンもインデックス未満にする」ことです。

「なんだ、それ? わけがわからない」と思いますよね。

わかります。これから詳しく解説していくので、ご安心ください。

ただ私は、実はこのポリシー(基本的な考え方)こそが、のんびり・ゆったりと投資に向き合うスタイルで、資産形成を成功させるカギとなるものではないかと思っています。

メンタルが安定するから

リスク(値動き)がなければ、リターン(利益/損失)もありません。そして、株式投資ではプラス方向への値動きはそのまま利益になり、マイナス方向への値動きはそのまま損失になります。そのため、リスクとリターンはほぼ同じ意味合いのものとして捉えられます。

「リターンもリスクもインデックス未満」という私の投資ポリシーのフレーズは、意味的に重複があるわけですが、個人的に語感が好きなのでこのように言っています。

なお、この場合の「インデックス」とは代表的な株式指数のことです。

さて、投資でつらいのは下落局面です。

上昇する分、下落する可能性もあるのが投資。

「リターンもリスクもインデックス未満にする」という私の投資ポリシーは、こうしたリスクがあるなかで、上昇も下落も株式指数未満に抑えることで、メンタルの安定を保ちながら投資を長く続けることを何よりも重視しています。

どうでしょう? よさそうに聞こえるでしょうか?

代わりに短期で大儲けは期待できない

先に述べておきますが、この投資ポリシーにはひとつ欠点があります。

短期間で大きなリターンを得ることは期待できない点です。

値動き≒リターンをインデックス未満に抑えてしまうので、インデックスが年5%成長するとき、「リターンもリスクもインデックス未満」の投資では、常に年5%以下のリターンしか得ることができません。最初から、大きなリターンは求めない考え方なのです。

投資で平均点をとりに行くなら、インデックスに連動する金融商品を買うことが正解となりますが、「リターンもリスクもインデックス未満」を目指す投資は、それらの投資商品では実現できません。

インデックス連動商品を保有すれば、値動きはインデックスにほぼ完全に連動するわけですからね。

そのため、必然的によりディフェンシブな個別株への投資が主体となります。

それでも2倍株、3倍株は見つけられます!

私の実践してきたのんびりスタイルの投資ポリシー(投資についての考え方)について、やや詳しく解説してきました。

「そんな保守的な投資の仕方では、大したリターン(儲け)は出ないんじゃないの?」と思う方もいるでしょう。

──はい、正解。そのとおりです。

「リターンもリスクもインデックス未満にする」ことを意識するのですから、すぐに大きなリターンにつながることなど最初からあり得ません。

それでも、私が保有している銘柄には株価が2倍、3倍になったものがいくつもあります。2倍、3倍になるまでの期間は銘柄により、期間が短いもので1年程度、長いもので5年程度でしょうか。短期的には大きなリターンはなくても、数年単位で見れば、全体としては十分な資産の成長を期待できるのです。

下落局面でも不安にならず、根気よくのんびりと投資を続けるだけで、2倍、3倍になる銘柄が持ち株からぽこぽこ出てくるのなら、ちょっと興味がわきませんか?

次の回からは、そうした2倍株、3倍株を発掘するための具体的なノウハウを綴っていくことにします。

 

日興フロッギーはAmazonアソシエイトプログラムに参加しています。