12月の株主優待は約230銘柄で、1年では3番目に優待の多い月です。ショッピングや外食がお得になる株主優待券をはじめ、自社商品の詰め合わせ、QUOカードなど、バラエティに富んだ優待が揃っています。12月はボーナス支給月の方や今年のNISA枠を使い切りたい方も多いのでは? 今回は、ファミレスの定番「すかいらーくHD」やコカ・コーラなどの飲料がもらえる「北海道コカ・コーラボトリング」など、注目の7銘柄をご紹介します。気になる銘柄があったら、ボーナスやNISA枠で投資してみましょう。
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が12月24日(水)までに単元株以上になるよう購入してください。
※現時点では、NISA口座で買付したキンカブは同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。
※単元未満株の優待(端株優待)であっても、日興フロッギーでは単元株数以上保有していないと優待はもらえません。
昨年の特選ギフトは味噌汁&焼き菓子【ノバレーゼ】

■優待権利月:12月
■最低投資金額:3万3200円(11/26終値332円×100株)
■配当金額(会社予想):0円
■予想配当利回り:0%
婚礼施設(ゲストハウス)やドレスショップ、レストランの運営などブライダルに関わる事業を総合的に手がける「 ノバレーゼ 」。
質の高い婚礼関連サービスをワンストップで提供できる点に特徴があります。ほかに、レストラン特化型事業も展開。2025年9月末時点のグループ店舗数は、2事業合計で国内外に76店舗です。
2025年12月期の第3四半期までの累計期間は、ブライダル事業、レストラン特化型事業ともに前年同期比で売上高が増加。この結果、前年同期比では2ケタの増収、純利益については黒字に転換しました。通期の連結業績は、増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
優待内容は、100株以上では2000円相当の特選ギフト、また500株以上は3500円相当、1000株以上は5000円相当、5000株以上で1万円相当、1万株以上で2万円相当のWeb型カタログギフト(グルメや雑貨など)です。
昨年12月の100株保有時は、「もなかSOUP(味噌汁)」と「フィナンシェ(焼き菓子)」のセットでした。
さらに、100株以上で自社グループのレストランなどで食事代金が20%引きなどになる、レストラン優待券も2枚もらえます。100株以上を3年以上継続保有した場合には、レストラン優待券は4枚になります。
なお、今期から優待券の利用範囲を拡充していて、子会社の「ブロスダイニング」が運営するレストランで、飲み放題付きパーティーコースの10%引きにも使えるようになりました。
来年からは継続保有が必要に【ポーラ・オルビスHD】

■優待権利月:12月
■最低投資金額:13万3850円(11/26終値1338.5円×100株)
■配当金額(会社予想):52円
■予想配当利回り:3.88%
傘下の事業会社で、「美と健康」に関わる事業を手がけている「 ポーラ・オルビスHD 」。
「ポーラ」と「オルビス」の2つの基幹ブランドの他、「ジュリーク」「THREE」など6ブランドを展開しています。
2025年12月期の第3四半期までの累計期間は、主力の「POLA」製品の売上高が減少したことなどにより前年同期比でわずかに減収となりましたが、純利益については子会社の清算に伴う法人税等調整額の減少で2ケタの増益となりました。通期の連結業績については、増収ながら減益を見込んでいます(会社予想)。
株主優待は、「ポーラ」や「オルビス」などの商品と交換可能なポイントを、100株以上で15ポイント、400株以上で60ポイント、1200株以上で80ポイント、2000株以上で100ポイントです(1ポイント=100円相当)。ポイントごとに複数の選択肢が用意されているので、自分の好みに合う商品を選択できます。
また長期保有優遇制度もあり、3年以上の継続保有で区分ごとに20ポイント(=2000円相当)が追加されます。
なお、2026年以降は優待制度が一部変更になり、優待獲得には1年以上の継続保有が必要になります。来年も優待を欲しい人は、権利獲得後も来年12月まで株式を持ち続けましょう。
ケーキやお菓子に使える♪【不二家】

■優待権利月:12月
■最低投資金額:26万6600円(11/26終値2666円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:1.12%
1910年に、横浜の洋菓子店からスタートした「 不二家 」。
おなじみのショートケーキが発売されたのは、なんと今から100年以上前の1922年。1個8銭でした。現在は、洋菓子の製造と販売、レストラン運営などを行う洋菓子事業と、「ミルキー」「カントリーマアム」に代表されるお菓子の製造・卸売や「ネクター」などの飲料の卸売を行う製菓事業などを手がけています。
2025年12月期の第3四半期までの累計期間は、洋菓子事業では店舗改装や新業態の「ペコちゃんmilkyドーナツ」の出店などによって新規顧客の獲得に力を入れ、製菓事業ではペコちゃん生誕75周年を記念した製品の発売なども実施しました。こうした施策により、前年同期比では増収かつ2ケタの増益を実現。また、通期の連結業績については、増収増益を見込んでいます(会社予想)。
優待内容は、不二家グループの店舗(一部店舗を除く)で使える500円分の株主優待券です。
100株以上で6枚、500株以上で8枚、1000株以上では12枚もらえます。優待券は1枚で500円分なので、たとえばお菓子を少しだけ買いたいというときなどにも使いやすそうです。
北海道限定の飲み物も!【北海道コカ・コーラボトリング】
■優待権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:41万3500円(11/26終値4135円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:0.72%
1963年に創業した「 北海道コカ・コーラボトリング 」。
主に北海道で飲料の製造と販売を手がけています。おなじみの商品に加えて、「い・ろ・は・すハスカップ」など北海道限定商品も扱っている点に特徴があります。
2025年12月期第3四半期までの累計期間は、北海道外のボトラーへの販売は減少したものの、道内販売は好調で価格改定の効果もあったことから前年同期比で増収となりました。一方、利益面は売上増などにより営業利益・経常利益は前年同期比でプラスになりましたが、純利益は前年の固定資産売却益の影響により減益となりました。通期の連結業績はわずかに増収増益を見込んでいます(会社予想)。
株主優待は、①Coke ONドリンクチケット②好きな自社商品③自社商品詰め合わせの3種類から1つを選択できます。
100株以上では①25枚(4500円相当)②1ケース(3840円相当)③22本(2860円相当)、1000株以上で①30枚(5400円相当)②2ケース(7680円相当)③28本(3640円相当)です。
外歩きが多い人なら自動販売機で使えるCoke ONドリンクチケットがおすすめ。また、選択肢の中から好きな自社商品がケースごと届くのもうれしいですね。なお、Coke ONドリンクチケットの利用には「Coke ON」アプリのインストールが必要です。
おなじみの中華も、話題のうどんも【すかいらーくHD】
■優待権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:36万4900円(11/26終値3649円×100株)
■配当金額(会社予想):22円
■予想配当利回り:0.60%
「ガスト」をはじめ、和・洋・中からカフェ業態まで、さまざまなタイプの外食店舗を展開している「 すかいらーくHD 」。
出店を積極的に進めていて、2025年9月末時点のグループ全体の店舗数は、国内外合わせて3083店舗です(一時閉店中の10店舗を除く)。
2025年12月期の第3四半期までの累計期間は、コストパフォーマンスに優れたメニューを提供するといった施策や店舗オペレーション改革の効果、昨年子会社化した九州のうどんチェーン「資さん(すけさん)」などの売上・利益貢献によって、想定以上の業績を達成。第3四半期決算発表のタイミングで、売上高・各利益共に通期の連結業績を増額修正しました。修正後の通期の連結業績は2ケタの増収増益の見込みで、前期比3.5円の増配も予定しています(いずれも会社予想)。
株主優待は12月と6月の年2回。それぞれ100株以上で2000円分、300株以上で5000円分、500株以上で8000円分、1000株以上で1万7000円分の株主優待券(電子チケット)がもらえます。
前回から優待券が電子チケット化になり、1円単位で使えるようになりました。「ガスト」や「バーミヤン」「夢庵」から、最近話題の「資さんうどん」などまで、グループ内の多彩な業態で利用できるのが魅力です(一部除外店舗あり)。
【拡充】株式分割で買いやすい価格に【パン・パシフィック・インターナショナルHD】
■優待権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:9万4620円(11/26終値946.2円×100株)
■配当金額(会社予想):8.5円(株式分割考慮済)
■予想配当利回り:0.89%
傘下の事業会社で、ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」や総合スーパーの「アピタ」、「ピアゴ」などの店舗を展開している「 パン・パシフィック・インターナショナルHD 」。
9月末を基準日として実施した1:5の株式分割に伴い、今回から株主優待内容を一部変更しています。店舗数は国内外を合わせて783店舗です(2025年11月11日時点)。
2026年6月期の第1四半期は、訪日外国人観光客による免税売上高が増加したことに加えて、「マジ価格」や「価格総選挙」といったネーミングの価格戦略の強化商品が好調だったことなどから、前年同期比で増収かつ2ケタの増益となりました。また、通期の連結業績も増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
優待内容は、「ドン・キホーテ」や「アピタ」「ピアゴ」といった国内のグループ店舗で利用できる専用電子マネー「majica」のポイントです。
今回からは、100株以上で300ポイント、300株以上で1000ポイント、500株以上で2000ポイントが、年2回もらえます(1ポイント=1円相当)。
さらに今回から、100株以上を保有していると、税抜1000円ごとの買い物でデジタルスタンプがもらえるなど、複数の株主特典も追加されました。貯まったスタンプ数に応じて、PB商品を選んで受け取ることができます。
なお、ポイントの受け取りや利用には専用の「majicaアプリ」が必要です。優待の権利を獲得したら、忘れずにアプリをインストールして会員登録を済ませておくとよいでしょう。
お財布に1枚、便利なQUOカード【アーバネットコーポレーション】
■優待権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:30万6000円(11/26終値612円×500株)
■配当金額(会社予想):22円
■予想配当利回り:3.59%
1997年に、マンションの設計企画からスタートした「 アーバネットコーポレーション 」。
現在は、都市型賃貸マンションの開発・1棟販売などを行う不動産事業の他、ホテル事業などを展開しています。東京を中心に賃貸需要の高いエリアに絞って開発している点に特徴があります。
2026年6月期の第1四半期は、主力の不動産事業で都市型賃貸マンションなどの販売が堅調で、前年同期比では3ケタの増収、純利益については黒字に転換しました。ちなみに、同社はプロジェクトごとに竣工時期や利益率などが異なるため、四半期ごとの売上高・利益は大きく変動する傾向があります。2026年6月期の連結業績については、増収増益を見込んでいます(会社予想)。
株主優待は12月と6月の年2回で、1回につき500株以上で2500円分、1000株以上で5000円分のQUOカードがもらえます。
QUOカードは、「セブン-イレブン」「ローソン」などのコンビニをはじめ、書店や一部のドラッグストアなど全国の幅広い店舗で利用可能です。かさばらないので、お財布に1枚入れておくと便利ですよ。
なお、優待獲得には最低500株が必要です。優待目的で株式を購入する際は、間違えないように注意してくださいね。
いかがでしたか? 外出先で使える優待に、お家で楽しめる食べ物や飲み物の優待など、さまざまなジャンルが揃った12月の株主優待。これまで優待投資は未経験という方も、欲しい銘柄が見つかったら、2025年の締めくくりにぜひトライしてみては?