日興フロッギー(キンカブ)では、単元未満でも保有株数に応じた配当を受け取れます。今月は、決算期が12月で配当がもらえる銘柄の中から、予想配当利回りが魅力的で、業績予想も堅調な7銘柄をご紹介します!
※特別に記載がない場合、権利付最終日は12月26日(金)です
※キンカブの株式は当社名義のため、配当金については一旦当社が受領後にお客さまのお取引口座に入金という事務手続きを経ます。そのため、発行会社の配当金支払日より数日~数週間遅れてのご入金となります
配当性向は、その期の純利益(税引後利益)から、配当金をどのくらい支払っているかを%で表したものです。
配当性向(%)=1株あたりの配当額÷1株あたりの当期純利益×100
会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかは、配当性向を見ることでわかります。また配当性向とともに株主還元の状況を表す指標として、近年はDOE(Dividend on equity ratio)を採用する企業も増えています。
DOE(%)=配当総額÷株主資本×100
DOEは株主資本に対して企業がどの程度、株主の配当に回したのかを示す指標ですが、純資産を分母とした純資産配当率(=配当総額÷純資産)で計算する企業もあります。
配当利回りは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値です。
配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当金額が同じで購入株価が高いと配当利回りは下がり、購入株価が低いと配当利回りは上がります。
世界シェア1位の製品が複数あり!【キヤノン】

■決算月:12月(中間決算:6月)
■株価:4484円(11/21終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):160円(期末80円、中間80円)
■予想配当利回り:3.56%
■株主優待:なし
■連続増配:4期(実績)
世界一のカメラメーカーを目指して、1937年に創業した「 キヤノン 」。
そこで培った光学技術を核に多角化を進め、現在はプリンティング(印刷機器分野)、メディカル(医療機器分野)、イメージング(映像機器分野)、インダストリアル(産業機器分野)の4つの領域で事業を展開しています。ちなみに、オフィス複合機やレンズ交換式カメラ、レーザープリンターでは世界台数シェアNo.1です(2024年度キヤノン推定による)。
2025年12月期第3四半期までの累計期間は、4つのビジネスユニットのうち、イメージングではカメラやネットワークカメラが好調で、インダストリアルでも20%以上の増収。この結果、前年同期比では増収増益となりました。なお、通期の連結業績は増収かつ3ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。大幅な増益見込みになっているのは、前期に特別損失を計上した影響がありました。その分今期は利益が増えやすくなっています。
同社では、株主への利益還元については配当を中心と考えていて、配当性向50%を目途に実施していく方針です。この方針に基づいて、今期は前期比5円増となる1株あたり160円を予定しています(会社予想)。この増配が予定通り実施された場合には、5期連続での増配となります。
配当性向50%以上を継続!【日本アクア】
■決算月:12月(中間決算:6月)
■株価:856円(11/21終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):35円(期末35円、中間0円)
■予想配当利回り:4.08%
■株主優待:なし
■連続増配:3期(実績)
「人と地球に優しい住環境を創ることで社会に貢献」を経営理念として掲げる「 日本アクア 」。
2004年の設立以来、日本の住環境を変えたいという思いで。戸建住宅向け断熱施工、建築物向け断熱施工、防水施工の3分野で事業を展開。現場発泡硬質ウレタンで国内シェアNo.1を誇る「アクアフォーム」をはじめ、革新的な商品を市場に届け続けています。原料の開発から施工、リサイクルまでトータルに提供できるのが強みです。
2025年12月期第3四半期までの累計では、戸建部門では断熱工事と気密測定サービスを組み合わせた提案が評価され、大手ビルダーや新規の大口顧客からの受注が拡大。また、建築物部門では新設案件、防水部門でも大型非住宅物件の受注が順調に伸びました。その結果、前年同期比2ケタの増収増益となりました。通期の業績についても、増収増益を見込んでいます(会社予想)。
同社では、2024年度から基本的に減配は行わない累進配当制度を導入。また、配当性向目標は50%以上を継続するとしています。この方針に基づいて、今期は前期比1円増となる1株あたり35円を予定しています。現時点での予定配当性向は53.2%です(いずれも会社予想)。
人材ビジネスを幅広く展開【ワールドHD】
■決算月:12月(中間決算:6月)
■株価:2616円(11/21終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):106.2円(期末106.2円、中間0円)
■予想配当利回り:4.05%
■株主優待:なし
■連続増配:――
バブル崩壊後の1993年、日本の産業復活を念頭に、当時まだ馴染みが薄かった人材ビジネスと業務請負に注目して事業をスタートさせた「 ワールドHD 」。
現在は傘下の事業会社を通じて、人材教育ビジネス、不動産ビジネス、情報通信ビジネス、農業公園ビジネスの4分野で事業を展開しています。複数の事業展開による、高い成長力と安定的な経営が特徴です。
2025年12月期第3四半期までの累計期間は、主力の人材教育ビジネスでプロダクツHR事業では半導体分野が、またサービスHR事業ではロジスティクス部門がともに堅調に推移。さらに、不動産事業や情報通信事業も好調だったことから、前年同期比では2ケタの増収、3ケタの増益となりました。なお、通期の連結業績は2ケタの増収、1ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
同社では、将来の事業展開と経営体質の強化に向けて必要な内部留保を確保した上で、業績に応じた利益配分を行うことを株主還元の基本方針としています。また、株主への還元の充実を目的に、今期から配当性向の目安を30%⇒35%に引き上げました。配当性向の引き上げに伴い、今期は前期比22円の増配となる1株あたり106.2円の配当を予定しています(会社予想)。
AI活用も取り入れた不動産事業【LAホールディングス】
■決算月:12月(中間決算:6月)
■株価:7280円(11/21終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):333円(期末168円、中間165円)※
■予想配当利回り:4.57%
■株主優待:なし
■連続増配:4期(実績)
「魅力あるまちづくりの創造」を掲げて事業を展開している「 LAホールディングス 」。
AIソリューション(AI活用による企画業務の高度化)を取り入れた「DX総合不動産事業」(精鋭による少人数運営)に特徴とし、傘下の事業会社を通じて、DX新築不動産事業、DX再生不動産事業、DX不動産価値向上事業、不動産賃貸事業の4事業を手がけています。
2025年12月期第3四半期までの累計期間は、DX再生不動産事業やDX不動産価値向上事業で前年同期比の売上が減少したものの、DX新築不動産事業ではアパートメントホテル「LA新橋」など4棟を売却し、新築収益物件の販売も好調に推移。さらに、不動産賃貸事業で賃貸資産が安定的に稼働したことから、前年同期比では減収ながらも増益となりました。通期の連結業績については、2ケタの増収、1ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
同社では、株主への利益還元を経営の重要課題の一つと考えていて、企業体質の強化と将来の事業展開などを総合的に考慮した上で、配当性向40%を目標に配当を決定しています。この方針に基づいて、2025年12月期は前期比41円増配の1株あたり333円を予定しています(会社予想)。なお、中間配当については、今期から開始しました。
今期から配当性向を30%⇒40%に引き上げ!【KHネオケム】
■決算月:12月(中間決算:6月)
■株価:2350円(11/21終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):105円(期末52.5円、中間52.5円)
■予想配当利回り:4.46%
■株主優待:なし
■連続増配:――
基礎化学品・機能性材料・電子材料の3つの事業領域で、高品質な化学製品を提供している「 KHネオケム 」。
同社のコア技術であるオキソ反応を核に独自の技術を確立しているのが特徴で、特殊なアルコールや合成脂肪酸は、国内では高圧オキソ設備を持つ同社だけが供給可能です。
2025年12月期第3四半期までの累計期間は、基礎化学品は輸入品の影響による競争激化で収益が圧迫されましたが、機能性材料では冷凍機油原料の販売が増加し、電子材料では高性能ロジック・メモリー関連が伸長。この結果、前年同期比では0.2%減とわずかに減収でしたが、純利益は2ケタの増益を実現しました。また、通期の連結業績は増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
同社では、財務健全性を進展させつつ株主還元の強化にも努めていて、2025年2月7日に発表された第5次中期経営計画の中で、配当性向を従来の30%⇒40%に引き上げると共に、新たにDOE(株主資本配当率)4%以上という目標も設定しました。さらに、機動的な自己株式の取得も表明しています。これらの方針に基づいて、2025年12月期は前期比15円の増配となる1株あたり105円の配当を実施する予定です(会社予想)。
「暮らしを守る」建設関連製品を提案【岡部】
■決算月:12月(中間決算:6月)
■株価:927円(11/21終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):41円(期末21円、中間20円)
■予想配当利回り:4.42%
■株主優待:あり
■連続増配:4期(実績)
「安全・安心の提供を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、自然災害から人々の暮らしや命を守る製品・工法を開発し続けている「 岡部 」。
具体的には、耐震製品などの構造機材製品や土木製品、仮設・型枠製品などを提供しています。
2025年12月期第3四半期までの累計期間は、主力の建設関連製品事業で構造機材製商品や海外での建材商品の売上が伸びたことに加えて、産業機械製品や海洋資材製品などその他の事業も堅調で、前年同期比で増収かつ2ケタの増益を達成しました。通期の連結業績については、増収かつ黒字転換を見込んでいます(会社予想)。なお、前期が最終赤字だった理由は、米国での訴訟の和解に関連する特別損失を計上したためです。
同社の配当方針は、財務体質の健全性を維持しつつ、業績に応じた利益配分を行い、中長期的に配当水準を安定的に向上させることを掲げています。数値目標は、配当性向40%以上かつDOE(株主資本配当率)3%以上です。この方針に沿って、今期の配当は前期比6円増の1株あたり41円(期末21円、中間20円)を予定しています(会社予想)。
また、200株以上を1年以上、継続保有している株主を対象に、12月を権利月とする株主優待制度もあります。コンビニなどで便利に使えるQUOカードが、200株以上で1000円分、1000株以上で2000円分、5000株以上では4000円分もらえますよ。
さまざまな商空間をプロデュース【スペース】
■決算月:12月(中間決算:6月)
■株価:1416円(11/21終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):60円(期末33円、中間27円)
■予想配当利回り:4.23%
■株主優待:なし
■連続増配:2期(実績)
「 スペース 」は、商空間プロデュースの専門集団。
複合商業施設や総合スーパー、食品スーパー、各種専門店など、さまざまな空間を企画・コンサルティング・設計することで、「にぎわいの創出」や「地域の活性」「世界観の構築」といった価値を提供しています。最近の例では、愛知県の「三井ショッピングパークららぽーと安城おくじょうひろば」や「サムソナイト・ブラックレーベル銀座店」などを手がけています。
2025年12月期第3四半期までの累計期間は、複合商業施設・総合スーパー分野で大型の新装案件や改装案件が増加したことに加えて、飲食店分野でも出店強化や既存店活性化の案件が増加しました。これらにより売上が増加し、各段階の利益も増加した結果、売上高・各利益ともに第3四半期としては過去最高を計上しました。なお、通期の連結業績については増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
同社では、収益力の向上と財務体質の強化を図りつつ、業績に連動した配当を実施することを配当の基本方針としています。配当性向の指標は50%以上です。この方針に基づいて、2025年12月期は、前期比6円増となる1株あたり60円の配当を予定しています(会社予想)。

いかがでしたか? 配当金には、値上がり益とは異なる株式投資の魅力があります。“とらぬ狸の皮算用”かもしれませんが、まずは「この銘柄を保有していたら、どのくらい配当がもらえる?」と考えて、あれこれ検討してみるのがおすすめですよ!