清掃業の会社員から一念発起し、株式投資で大成功を収めるwww9945さん。フロッギーでおなじみの投資家さんですが、今回は直近で気になっているという銘柄を教えてもらいました。前回のバリュー銘柄編に続き、今回は成長性に着目したグロース銘柄編。登場するのは、いずれも将来に夢が持てそうな会社ばかり。なかには「5年後はトヨタ自動車の時価総額を超えるかも……?」なんて銘柄も。ぜひご一読を!
「街歩き投資の達人www9945さんが選ぶ、バリュー5銘柄」を読む
エンタメ会社へ変貌した【サイバーエージェント】
資産11億円を突破したwww9945さんによる銘柄紹介。今回は、将来の成長が有望な6社を教えてくれた。
まずは「 サイバーエージェント 」、こちらはwww9945さんが以前から保有する銘柄だ。
「最初に買ったのは2020年くらいでしたかね。毎年、巨額の赤字を垂れ流す『ABEMA』などのメディア事業が黒字化しないと株価は上がりにくいと考えていましたが、『ウマ娘』のゲームアプリが大ヒットしてくれました」
『ウマ娘』のアプリがリリースされたのは2021年。だいぶ前の話だが……?
「社長の藤田晋さんは麻雀好きでも知られ、勝負事が好きな印象です。ウマ娘で稼いだ資金でワールドカップの放映権を買い、無料で放映したこともあり、ABEMAのダウンロード数が急増。メディア&IP事業は2025年度通期(2024年10月~2025年9月)累計で72億円の営業利益となっています」
メディア&IP事業は、恋愛リアリティ番組やバラエティ番組が人気を博したことなどから、ABEMA開局後、10年ぶりに黒字化しました。
長年の投資が、ようやく日の目を見ようとしている。
「私はポートフォリオ2位となるまで買い増しました。今は一部売ってしまいましたが、それでもポートフォリオ10位です。ABEMAで放映したアニメなどを活用したIP分野にも積極的に進出しており『エンタメ会社』となりつつあります」
ABEMAの存在感が高まれば、そこで放映するコンテンツへの注目度も高まり、他の事業とのシナジーが生まれる。その様子を、藤田社長は次のように評していたという。
「メディアを持つのは銀座に土地を持っているようなもの。人が集まってくれば店を開けたり、経済が生まれたりする」
「ABEMA黒字化も大きいですが、メディアを持つことでゲームアプリなどとメディアミックスできる『総合エンタメ会社』へと変化したことはそれ以上に大きい。株価はまだウマ娘バブルの高値どころか年初来高値すら更新できていません。今後は見直し買いの余地がありそうです」
5年後、トヨタ自動車を超えるか【ソニーグループ】
「エンタメ」というテーマから、もう1社。「 ソニーグループ 」だ。
「現在の十時裕樹社長はプレイステーションなどを開発・販売しているソニー・インタラクティブエンタテインメントのCEOを務めていました。十時さんが社長になれば、エンタメ部門に流れは傾くことが考えられます」
一方で、切り離される部門もある。
「金融や保険事業を担っていた『 ソニーフィナンシャルグループ 』をスピンオフして再上場させ、100%子会社化から持ち分法適用会社にしました。非エンタメ事業をバランスシートから外し、エンタメ部門への『選択と集中』を進めていくのでしょう」
www9945さんは「ソニーが時価総額でトヨタ自動車を抜く日がくるかもしれない」と予見する。
「主力9社の時価総額合計で、エンタメが自動車を抜いたという記事を見ました。映画、音楽、ゲームは相乗効果があり、ソニーはそれらを一気通貫できる、世界でもまれな会社。5年後、10年後にはソニーがトヨタを逆転するかもしれません」
ソニーグループが日本で初めて活用した「パーシャルスピンオフ」は、特定の事業や子会社を親会社から切り離し、上場会社などとして独立させるだけでなく、元親会社に持分を一部残す手法です。事業を切り出すだけでなく、税制上のメリットなどがあります。
銀行インフラ提供が新たな収益源に【楽天銀行】
「ネットバンクに注目」と選定されたのは「 楽天銀行 」だ。
「2026年3月期の経常収益は33.7%増予想(会社予想)している、グロース銘柄です」
高成長の理由はどこにあるのか。
「主に楽天カードから買い取ったカードローンなどの債権から得られる、金利手数料などです。それが安定的な収入源になっています」
ひとつひとつの債権は貸し倒れリスクもありますが、束ねることで安定収入に変えているようだ。
「銀行業は金利上昇の恩恵も受けますし、最近では銀行インフラ貸出による他社との連携も積極的に進めています。『 JR東日本 』とともにネットバンクサービス『JRE BANK』を開始していて、こうした提携も収益に繋がっています」
値上げに寛容な富裕層を取り込む【リゾートトラスト】
「高齢層の二極化」というテーマで選んでくれたのが、これから紹介する2つの会社だ。
「ひとつがリゾート会員権の分野で注目しているのが『 リゾートトラスト 』。1口900万円程度~4000万円台と高額なリゾート会員権を販売していますが、順調に売れています」
業績も順調で2025年3月期は過去最高の連結営業利益を更新。今期も最高益を更新する見通しだ。
「私は東急リゾートの会員権を持っているのですが、意外と毎年の出費が多いんです。固定資産税が発生する場合もあるし、年会費もかかる。ただ、高額のリゾート会員権を買うのは法人や富裕層。年会費を値上げしたところで文句は言いません」
インフレに乗じた値上げを行いやすい業界、と言えそうだ。
「リゾートトラストは会員制の人間ドックも順調。持つもの・持たざるものが二極化する高齢者のなかで富裕層を取り込んで今後も伸びるのではないでしょうか」
上場小売トップの低コスト経営【コスモス薬品】
お金持ちの高齢者をリゾートトラストが取り込むなら、反対に倹約したい高齢者を取り込んでいるのが「 コスモス薬品 」だ。
「特徴はとにかく激安であること。ローコストオペレーションに徹して安さを追求しています。旅行中、長崎県の五島列島にある店舗に行ったのですが、朝10時30分の時点で駐車場はもう満車。それにまず驚かされましたし、店内に入るとレイアウトの大半が食品売り場だったことも驚きでした。コスモス薬品は売上も6割が食品です(2025年5月期)」
コスモス薬品の売上高販管費率は上場する小売大手のなかで、もっとも低い。
「もともと九州地盤ですが、関東への進出も進めています。『地方発で成長した小売業がコストが高い池袋まで進出したら成熟期』というジンクスもありますが、まだ池袋にコスモス薬品はありません。激安志向の高齢者などを取り込みながら成長する余地があるのでは」
AIまるごと買い【NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし)】
最後に紹介してくれたのはETFだ。
「私はAIやハイテク、半導体といった生活に密着しないセクターが苦手。ただAIセクターが有望なことは理解できるし、今が頂上ではなく4合目か5合目くらいだろうと思います。ハード主導からソフト主導へ、そして一般ユーザーの大半が使い始めてやっとピークが訪れるのだとすれば、今はソフト主導へと移行する初期段階では」
セクターが有望なことはわかる。とはいえ銘柄のこまかな分析まではできない――そんなとき、www9945さんが利用するのが「セクターまるごと買い」のETFだ。
「 NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし) 」の保有銘柄上位はエヌビディアやアップル、マイクロソフト、グーグルなど。『AI、ハイテクセクターをまるごと買いたい』という願望を叶えてくれるETFです」
www9945さん自身、最近は米国株市場で買っていたVISAを売却し、この手のAI、ハイテクまるごと買いのETFに乗り換えたという。
「VISAは営業利益率が高く、しかもビジネスモデルが長続きする優良銘柄でした。ところがステーブルコインの登場によりビジネスモデルが破壊されるリスクが高まってきたためです」
次代のVISA的なビジネスモデルがはっきりするまではETFで、との考えだ。
さて、www9945さんが教えてくれた銘柄はどれも魅力的。今後の成長に期待できると感じた銘柄があれば、ぜひ投資してみましょう。