60年ぶりの丙午年に注目! 火やエネルギーに関する企業

株はテーマで斬れ!/ 日興フロッギー編集部白根ゆたんぽ

あけましておめでとうございます! 今年も「楽しく学び、実践する」投資体験をみなさまにお届けして参ります。引き続き日興フロッギーをよろしくお願いいたします。

一般的に干支というと、動物の十二支で親しまれていますが、本来は十干と十二支の組み合わせです。そして2026年は60年ぶりの「丙午(ひのえうま)」になります。中国の古代思想である陰陽五行説によると、“丙”も“午”も火の性質を持つため、とくに火の気が強く、エネルギーと勢いが生まれる年とされています。

そこで今回は火に関連する身近な製品やサービスを展開している会社や、エネルギー分野の企業をご紹介します!

LPガスや水素を扱う燃料専門商社【岩谷産業】

家庭で鍋料理をするときに欠かせないカセットこんろは、1969年に岩谷産業 」によって日本で初めて発売されました。現在も国内販売数量が約237万台(2024年度実績)と国内シェアトップです。

また、お風呂のお湯を沸かしたり、部屋を暖めたりするときなどに使われる「LPガス(プロパンガス)」を全国に広めたのも同社です。1953年に日本で初めて家庭用プロパンガスの全国販売を開始し、当時の主婦たちをかまどのススから解放する“台所革命”を起こしました。現在でも、「Marui Gas」のブランドで、全国約340万世帯で利用されています。

さらに、同社は水素の可能性にいち早く着目した、水素技術のパイオニアでもあります。80年以上、水素の製造・供給・研究開発を続け、運搬効率の高い「液化水素」の製造プラントを建設。液化水素では国内唯一のメーカーとして、100%のシェアを誇っています。

2026年3月期第2四半期はLPガスやヘリウムの市況要因で営業減益となったものの、水素ガスや水素関連設備の販売は前年を上回っていて、全体では増収および2ケタの増益となりました。通期の連結業績も増収および2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。今後も、同社の水素技術に期待したいですね。

海外を開拓する消防車のトップメーカー【モリタホールディングス】

はしご車や消防ポンプ車などの各種消防車、消火器などの防災機器を開発・製造・販売を手がける「 モリタホールディングス 」。1907年に創業し、日本初のガソリン・エンジン付き消防ポンプを完成させて以来、火災や災害から人々の生命と財産を守り続けてきました。

同社は消防車輌事業で62%、消火器などの防災事業で34%、産業機械事業で67%、そして環境車輌事業では83%と高いマーケットシェアが強みです。燃焼実験を行う日本最大級の総合実験場などを備えたモリタATI(Advanced Technology Innovation)センターで、最先端の技術の研究・開発も行っています。

また、2016年には屈折はしご付消防車の世界的ブランドである、フィンランドのBronto Skylift社を子会社化。世界100ヵ国以上で販売ネットワークを構築している同社をグループに迎え入れることで、グローバル化を加速させています。

2026年3月期第2四半期の連結業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてで、第2四半期として過去最高を更新しています。通期でも増収および微増益を見込んでいます(会社予想)。

5期連続で増収増益の焼肉チェーン【物語コーポレーション】

物語コーポレーション 」は、さまざまな業態の外食チェーンを展開する企業です。主力ブランドのひとつである焼肉食べ放題の「焼肉きんぐ」では、“焼肉ポリス”と呼ばれるスタッフが席を巡回し、焼き方を指導するおもてなしを提供しています。店舗で使用されるロースターは、中央が「強火」、外側に向かって「中火」「弱火」と三段階に分かれていて、使い分けることで肉をより美味しく焼き上げることができます。

他にも「丸源ラーメン」や「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」など、直営店518店、フランチャイズ258店、海外87店の合計863店舗(2025年11月末時点)を運営しています。

現在、業態開発型リーディングカンパニーを目指し、「選ばれるブランドづくり」「成長を加速させる新業態・新事業開発」「海外事業の拡大」という3つの成長戦略を掲げて推進しています。この戦略に従って、焼肉ファストカジュアル業態『焼きたてのかるび』や郊外ロードサイド型カフェ&ショップの『果実屋珈琲』3号店を出店。海外では、ハンバーグ専門店を中国で積極的に出店したほか、2025年8月に『焼肉きんぐ』の海外1号店をフィリピンで出店しています。

2025年6月期には5期連続の増収増益を達成し、好業績が続いています。2026年6月期の連結業績予想も2ケタの増収増益に加えて18期連続の増配も計画していて(会社予想)、今後の躍進にも期待が持てます。

大規模プロジェクトを控え、事業拡大を見込む【INPEX】

「地球の力で未来へ挑む」というブランドメッセージを掲げる「 INPEX 」。国内最大規模の石油・天然ガス開発の企業で、事業活動の約9割を海外で展開しています。

とくにLNG(液化天然ガス)については、上流から下流まで一気通貫で行える世界でも数少ない会社です。オーストラリアでのイクシスLNGプロジェクトで培った経験をもとに、インドネシアのアバディLNGプロジェクトやイクシスLNG拡張プロジェクトの実現で、事業規模の拡大を目指しています。

また、総合エネルギー開発企業として、CCS(排出された二酸化炭素を地下に貯留する技術)や水素をコアとした低炭素化ソリューション事業、再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせた電力関連の事業にも挑戦しています。

2025年2月に公表した「2025-2027中期経営計画」では、累進配当や自己株式取得などの株主還元の強化を打ち出しました。さらに11月には株主優待の拡充を発表。800株以上を2年以上保有する株主を対象に、進呈するオリジナルQUOカードの金額が増額されています。また、800株以上を8年以上保有すると、同社オリジナルの記念品(1回限り)がもらえることになりました。

2025年12月期の連結業績は減収減益予想ですが、主要プロジェクトが順調に推移したことに加えて原油価格や為替の前提条件を見直したことで、第3四半期決算発表時に上方修正しています(会社予想)。また、同社は2024年12月期まで4期連続増配をしていて、2025年12月期は前期比14円の増配で100円を予定しています(会社予想)。地球規模の事業を行う同社にこれからも注目していきたいですね。

エネルギーや素材を扱う国内最大級の企業【ENEOSホールディングス】

ENEOSホールディングス 」は全国約1万2000ヵ所のサービスステーションのネットワークを持つ「ENEOS」ブランドを展開しています。系列給油所数、国内燃料油販売シェアは国内トップ※で、私たちの暮らしに欠かせないエネルギー・素材を扱う国内最大級の企業です。

※系列給油所数は2025年3月末時点、国内燃料油販売シェアはガソリン・灯油・軽油・A重油合計で2024年度実績

同社は「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」との両立を目指していて、2025年5月に策定した基本計画でエネルギー・素材のトランジション(化石燃料からのエネルギー転換)に関するロードマップを公表しています。複数シナリオを想定し、そのいずれにも対応できるよう、投資や研究開発、実証を進めています。具体的にはSAF(持続可能な航空燃料)やバイオ燃料、再生可能エネルギーなどに取り組んでいます。

また、企業価値向上に向けた取り組みとして事業ポートフォリオを再編。その一環として、子会社だった「 JX金属 」を2025年3月に東京証券取引所プライム市場へ上場しています。

2026年3月期通期の連結業績予想は原油価格や為替、原油および石油製品等の在庫の影響から第2四半期決算の際に下方修正され、減収および2ケタの減益ですが、営業利益は3ケタの増益の見込みです。堅調な業績の進捗と財務指標の順調な推移を踏まえて、配当については前期比8円の増配の予定です(いずれも会社予想)。

ジェットエンジン生産の約7割を担う、総合重機メーカー【IHI】

日本のジェットエンジン生産の約7割を担う「 IHI 」。日本の宇宙開発事業に当初から参画し、ロケットエンジンの心臓部である「ターボポンプ」や、次世代ロケット「イプシロン」の開発・製造を手がけています。

同社は、1853年に江戸幕府の命を受け、水戸藩が石川島に設けた造船所から始まり、総合重工業グループとして成長を続けてきました。コロナショックを受け、製品・サービス提供型からライフサイクル全体で価値を提供するビジネスモデルへ転換。「資源・エネルギー・環境」「社会基盤」「産業システム・汎用機械」「航空・宇宙・防衛」の4分野で事業を展開しています。

とくに主力の「航空・宇宙・防衛」分野では、中長期的な増加が見込まれる航空機需要の増加や政府の防衛力強化政策を背景に事業拡大を図っています。

2026年3月期は、原子力や防衛事業の受注拡大や民間航空機エンジン事業が堅調に推移していることなどから、受注高、売上収益、営業利益、当期利益のすべてで過去最高を達成する見通しです。前期と比較しても微増収および2ケタの増益が見込まれています(会社予想)。

同社は2025年10月1日を効力発生日として1:7の株式分割を実施していて、以前に比べて1株当たりの株価が買いやすい水準となっています。防衛や宇宙など、国策に大きく関わる同社のさらなる成長に注目ですね。

今回は火やエネルギーに関する銘柄を熱く取り上げてみました。今年も日興フロッギーでは、他にも様々な企業をご紹介していきますので、ぜひ投資の参考にしてみてください!