株式市場で「食品スーパー」関連株が買われています。QUICKが選定する関連銘柄の平均上昇率は3.5%と、東証株価指数(TOPIX、0.8%安)に対して逆行高となりました(1月23日までの5営業日の騰落)。株価が上昇した5銘柄とその背景について解説します!
与党が「食料品の消費税2年間ゼロ」検討を公約に
食品スーパーの関連株が上昇した背景には、衆議院議員選挙で与野党各党が食料品を消費税の対象としない公約を掲げたことがあります。
高入早苗首相は19日に衆議院の解散を表明し、食料品を2年間消費税の対象にしない考えを示しました。立憲民主党と公明党が創設した中道改革連合は食料品の消費税を恒久的にゼロとする公約を掲げるなど、物価高のなか消費者が食料品を購入しやすくなるとの思惑が広がっています。
他の野党も消費税減税や廃止などを掲げており、物価高で売上高の減少が懸念されている食品スーパー関連企業の業績が改善するとの見方から買いを集めました。

近畿圏や首都圏に約300店舗【ライフコーポレーション】
上昇率首位の「 ライフコーポレーション 」は近畿圏や首都圏で食品スーパー「ライフ」を展開しているほか、ネットスーパーも手掛けています。
2025年12月31日時点で近畿圏に170店舗、首都圏に146店舗を出店していて、全体では316店舗あります。27年2月期を最終年度とする中期経営計画では地域密着のスーパーとして30年をめどに400店舗までの拡大を目指しています。
12月の既存店売上高は客数減により前年同月比微減となっていましたが、食料品の消費税がゼロになり、客足が戻れば業績に追い風となりそうです。
九州・中国地方で展開【リテールパートナーズ】
上昇率2位の「 リテールパートナーズ 」は九州や中国地方を中心にスーパーマーケットを展開しています。山口県で創立した「丸久」が「マルミヤストア」や「マルキョウ」などをM&A(合併・買収)して店舗数を拡大しています。
25年12月の既存店売上高は前年同月比1.2%増えましたが、客数は微減だったため、客数が伸びれば一段の収益向上が見込めそうです。
総合スーパーや精肉に強みがある銘柄も
「 イオン 」は総合スーパー(GMS)を手掛けています。傘下にはスーパーマーケットの「いなげや」や「ダイエー」のほか、100円均一ショップの「キャンドゥ」やコンビニの「ミニストップ」、ドラッグストアの「ツルハホールディングス」があり、金融事業なども幅広く手掛けています。
「 マミーマートホールディングス 」は埼玉県を中心とし、関東に食品スーパーを展開しています。生鮮食品を強化した「生鮮市場TOP!」やディスカウントスーパー「マミープラス」も展開しているのが特徴です。
「 JMホールディングス 」は茨城県を地盤に「ジャパンミート」や「肉のハナマサ」を展開していて、精肉に強みがあります。
いずれの企業も食料品の消費税が少なくとも2年間なくなれば、業績の追い風となるでしょう。
相場全体は選挙結果で上下する展開か
衆院選の投開票は2月8日となっています。市場全体では長期安定政権が政策の実行などで好感される場合が多く、与党が議席数を伸ばせるか否かで相場が上下する展開が見込まれています。
選挙後に与党などによる食料品の消費税をなくす政策が実現すれば、物価高で冷え込む消費者心理の改善が期待できそうです。野党の新党創設などで政治の動向は読みにくくなっていますが、食料品の消費税ゼロは主要な野党も公約にしていることからどちらに転んだとしても食品スーパーには追い風との見方が強まっているようです。
一方で財源の確保に課題があるうえ、積極財政による財政悪化への懸念もあり、政策実現の時期には慎重な見方も必要です。日々のニュースで最新の政治動向をチェックし、投資判断に役立てたいですね。