マーケットの「温度感」がわかる連載「カエル先生の株式相場プレイバック」。今回は、衆院選や長期金利を軸に今後のポイントを紹介します。
1月の日本株市場は、日経平均が月初大発会から大幅高。月半ばにはあらためて最高値を更新しました。一方、衆院選、トランプ政策、長期金利などの動向や行方も気になります。今回は、長期金利上昇局面での投資対象を探ります。
1月の日本株市場
1月30日の日経平均株価は5万3322円、前月末比2983円高でした。
年明け5日大発会の日本株市場は、前週末の米株市場が半導体株を中心に上昇した流れを受け、日経平均は1493円(2.9%)の大幅上昇でスタート。翌6日には、前日に米NYダウが史上最高値を更新した流れを引き継ぎ、日経平均も約2ヵ月ぶりに最高値を更新するなど好調な滑り出しとなりました。
13日には、高市首相が衆議院の解散を検討しているとの報道を受け、政権の安定と政策の推進に対する期待が高まり日経平均は1609円(3.1%)上昇し、5万3000円台へ、翌14日もその勢いは続き5万4341円と連日で最高値を更新しました。
月半ば以降は、デンマーク領グリーンランドの獲得を目指す米トランプ大統領と欧州との対立懸念で欧米株式市場が下落。また、為替市場におけるレートチェック(日米金融当局による為替相場の水準照会)の思惑などによる円高を嫌気し、上値の重い展開となりました。

衆院解散、2月8日に投開票
1月23日に召集された第220回通常国会の冒頭で、高市首相の判断を受け、衆議院が解散されました。27日の公示後、2月8日(日)投開票の予定で第51回衆議院選挙が行われます。
選挙では、小選挙区289、比例代表176の合計465議席が争われます。高市首相は選挙の勝敗ラインを、自由民主党と日本維新の会の獲得議席が過半数となる233議席を掲げる一方、立憲民主党と公明党は選挙協力で新党を結成するなど合従連衡の動きが活発となっています。

政策的には、与野党ともに消費税の減税を公約として主張。主要論点に大きな相違点を見出しにくい中、ここまでの高市政権に対する「信任」「不信任」の評価を下すとともに、消費税減税以外の各党の政策を吟味する選挙となりそうです。
市場では「利回り逆転」へ
市場では、株価の上昇とともに、長期金利も大きく上昇しています。新型コロナウイルス沈静による経済回復、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー・食料品価格の上昇など世界的にインフレが進んでいることなども背景と考えられます。
昨年12月19日、日銀は金融政策決定会合で政策金利を0.5%から0.75%への引き上げを決定。これを受け、新発10年物国債利回りは2%台を突破しました。
株価の上昇によって配当利回りが低下したことと相まって、予想配当利回りと長期債利回りが逆転するという現象が発生しています。
予想配当利回りが長期債利回りを上回っている状況は、株式の魅力が意識される局面でした。その局面に変化が進む中、配当利回りだけにとどまらない、新たな日本株の魅力にスポットライトが当たりそうです。
割安感と成長性がある銘柄
「利回り逆転」によって、目先の予想配当利回りの魅力が相対的に低下することが考えられるとともに、長期金利上昇の中でも利益成長が期待される企業への注目度が高まりそうです。
そこで、成長率に対して株価が過度に割高ではないかを見極める視点から、[予想PER÷経常利益成長率]で算出される「PEGレシオ」という切り口から銘柄を抽出しました。
相対的に予想PERが低く、利益成長率が高い「割安感と成長性がある銘柄」として注目してみてはいかがでしょうか。

住友ゴム工業
サワイグループホールディングス
不二製油
ENEOSホールディングス
キオクシアホールディングス
住友大阪セメント
ジェイテクト
アステラス製薬
シャープ
住友金属鉱山