旬な投資テーマをもとに、関連する国内外の企業をまとめて紹介する本連載。今回のテーマは「資源」です。金が最高値を更新したかと思えば、短期間で急落するなど乱高下しています。こうした状況をチャンスととらえ、資源を資産の一つとして考えてみませんか。
資源争奪戦が進行
近年、ロシアのウクライナ侵攻や米中対立の影響で、金や銀、レアアースなどが「戦略的資源」として注目されるようになり、各国は安定確保や投資に力を入れています。こうした資源は、スマートフォンや自動車など私たちの生活に必要な製品に使われているだけでなく、国の発展や安全保障にも欠かせない存在です。そのため、資源関連企業の株式や資源そのものが重要な投資対象となっています。
止まらない「安全資産」への資金流入
金や銀は伝統的に「価値保存の手段」として知られてきました。近年は価格が大きく上昇しています。2026年1月29日には、金スポット価格は一時1オンス=5500ドルを超え史上最高値を更新しました。これは、グリーンランドの領有権を巡るアメリカとNATO加盟国の対立など、世界の政治的な緊張が背景にあります。また、各国の中央銀行が金を安定的に買い続けていることも理由です。金に加え大きな存在感を放っているのが銀です。銀スポット価格は2025年後半から一段と急騰し、1月29日には一時1オンス120ドルを超え、1年で3倍を超えましたが、1月30日には金が約10%、銀が約30%ほど下がりました。銀は電気や熱伝導率が高く、半導体、電子機器など幅広い製品に使われるため、供給が不足すると産業にも大きな影響があります。こうした資源価格の高騰により、ニューモント(NEM)や「 住友金属鉱山 」など大手鉱山会社の業績拡大や株価上昇が続いています。

レアアース関連企業の株価が急騰
レアアースはパソコンや自動車、高性能兵器、最先端の半導体など、現代社会にて不可欠な先端技術に使われています。米国地質調査局、国際エネルギー機関によると、2024年時点で、世界のレアアース採掘の約70%、精製の約90%を中国が請け負っています。中国の輸出制限や地政学的リスクなどにより、レアアースの供給が中国に偏っているリスクが認識されるようになりました。
アメリカがグリーンランド領有を目指しているのも、そこにレアアースが埋蔵されているからです。こうした動きから、中国以外でのレアアース採掘期待が高まっており、ライナス・レア・アース(LYC)やMPマテリアルズ(MP)などの株価が急騰しました。日本でも南鳥島周辺の排他的経済水域、海底水深6000mで「レアアース泥(レアアースでい)」が確認されました。この水域には埋蔵量世界3位となる約1600万トンのレアアースが眠っているとされ、国産開発の期待が高まっています。その期待から、海底資源の採鉱機を開発する「 古河機械金属 」や、レアアースを含む泥がある場所を特定する海底探査機「江戸っ子1号」の開発に携わる「 岡本硝子 」などの株価が急騰しました。

資源への注目が高まる今、どう向き合う?
金価格が急騰したり、大きく調整したりと、変動率が拡大している要因には、米政策の不確実性の高さがあると考えられます。世界では資源を求める動きが続いており、今後も安定した需要が見込まれそうです。値動きが大きく、投機的な資金流入による価格の変動には注意が必要です。状況を見ながら、資源関連銘柄への投資を少しずつ始めてみるのもよいかもしれません。
なお、当社ではオンライントレード(日興イージートレード)から米国株を購入できますので、気になった方はこちらの記事も参考にしながら、米国株投資にもチャレンジしてみてください!
ライナス・レア・アース(LYC)は、記事執筆時点で当社では買付できません。