自転車の違反にも罰金 知らないとマズい 4月からの改正

フロッギー版 お金で得するオタク会計士チャンネル/ 山田真哉

みなさんこんにちは! 公認会計士兼税理士の山田真哉です。

2026年4月から道路交通法が改正されます。その中で一番変わるのが自転車の分野です。そこで今回は、警察庁が出した「自転車ルールブック」の内容を要約してお伝えします。僕は雨の日以外は自転車で会社に通勤をしています。僕自身の生活が変わるかもしれない大事な改正ですので、気合いを入れて解説します。

お送りする内容は、以下の通りです。

・自転車の5つの基本ルール
・自転車 取締りの実態
・スマホ・右折・歩道走行
・歩道を通行できる3つの場合
・傘さし・イヤホン・並んで走行
・一発アウトの違反行為
・4月から実際どうなるの?

カギとなる「自転車安全利用五則」
警察の取締り

まず、自転車の交通ルールについて確認します。これらを守っていないと罰則があります。1つ目、自転車は車道を走るのが原則で、左側を通行します。つまり歩道を走るのは例外で、走るとしても歩行者を優先しなければなりません。そして2つ目、交差点では信号と一時停止を守って、かつ安全確認をしなければなりません。そして3つ目、夜間はライトを点灯しなければなりません。そして4つ目、飲酒運転は禁止。5つ目、ヘルメットの着用です。

以上が「自転車安全利用五則」です。
続いて、自転車の取締りについて確認します。危険な自転車を警官が見つけることを交通違反の認知といいます。そして警官は「歩道をスピード出して走ってはいけない」といった指導警告を行います。その中で悪質なものや危険な違反の場合は検挙します。検挙すると、違反現場で手続きが行われ、出頭し、取調べが行われて、検察官が起訴して裁判になり、有罪判決を受けると罰金の納付などが行われます。そして「前科」がつくという流れです。

しかし昨今、自転車の検挙件数はかなり増えています。増えた結果、検挙まで手が回らず、なかなか自転車の事故が減らない。そこで今回、16歳以上の反則行為には青切符、つまり反則金を取るという自動車と同じ制度ができました検挙され、その場で青切符が交付されます。反則金を納付すれば、それで終了で、前科がつくことはありません。反則金を納付しないと、出頭、取調べといった従来のルートになります。

それでは実際、反則金はどういう時にいくら取られるのか、解説します。

自転車の反則行為
スマホ・右折・歩道走行ほか

まず、携帯電話使用等ということで、スマホを使いながら自転車に乗っている場合、反則金は1万2000円と最も高い金額になっています。

そして駐停車違反は6000円。バイクや車と同じように、駐車禁止のところに自転車を置いたらアウトです。

ちなみに、信号無視は6000円です。実は自転車が右折する場合、直進し、それから右折します。二段階踏まないと右折できないルールです。二段階右折しないと、即信号無視ということで反則金が取られます。

なお、信号がない交差点で二段階右折をしなかった場合は、交差点右左折方法違反で、3000円の反則金になります。

そして、通行区分違反です。自転車は車道通行の原則です。歩道を走行したり、左側通行のはずなのに右側を通行してしまう。つまり、両車線ある道路で右側を逆走してしまうと、6000円の反則金を取られます

例外的に歩道を通行できるのは次の3つの場合だけです。

1.自転車も走っていいという道路標識がある場合
2.13歳未満や70歳以上、または一定の身体障害がある方の場合
3.やむをえない場合

例えば、車道で道路工事をしていたり、車道に駐車があって自転車が走れない。自動車の交通量がそもそも多い、車道の幅が狭い、車道を走ると事故の危険があるような場合は歩道を通行することができます。

ただ、歩道を通行する場合も、車道寄りを徐行する必要があります。というのも、車が左から出てくる時、車道寄りを走っていれば自動車にも気づかれやすいのですが、歩道寄りを走られると、気づかれにくく危ないからです。そして、歩行者の通行を妨げるような時は、一時停止をする必要があります。

ちなみに、青い普通自転車専用通行帯があるのに歩道・車道を走っている場合も、通行帯違反で反則金5000円が取られます。また、歩道を徐行してなければ、歩道徐行等義務違反で3000円の反則金、路側帯を走る際に、歩行者の通行を邪魔するような走り方をしたら、路側帯進行方法違反で3000円の反則金が取られます。

歩道や路側帯を走る場合は徐行しましょう。そして、歩行者の邪魔は絶対してはいけません。覚えておきましょう。

自転車の反則行為
傘さし、イヤホン、二人乗りほか

その他の反則行為についても見ていきましょう。曲がり角をゆっくり曲がらなかったら、徐行場所違反ということで、5000円の反則金。そして、止まれの標識があるのに止まらなければ、指定場所一時不停止等で、5000円の反則金。傘を差しながら、イヤホンをしながら自転車に乗っている場合、公安委員会遵守事項違反で、5000円の反則金になります。

僕もイヤホンでラジオを聴きながら自転車に乗るのが大好きなので、これは大問題です。このイヤホン問題については、また最後に話します。

夜にライトをつけなかった場合は無灯火で5000円の反則金。二人乗りの場合は軽車両乗車積載制限違反で3000円の反則金。もちろん子ども用の座席がくっついた自転車の場合は認められていますので安心してください。横並びで走ってる場合は並進禁止違反で3000円の反則金になります。

刑事手続きの重大違反

次に、さらに重大な違反の場合です。罰則が重い順にまず、酒酔い運転や酒気帯び運転は5年や3年以下の拘禁刑または100万円以下や50万円以下の罰金です。

スマホを見ながら自転車に乗っていて事故を起こす、もしくはとても危険な場合は携帯電話使用等で、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金になります。

事故を起こした際に怪我人を助けなかったら、救護義務違反で、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。

飲酒検査を拒否した場合は、飲酒検知拒否等で、3ヵ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。

事故を起こした後に警察に言わなかった場合は、事故不申告で3ヵ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金。警官に「自転車ブレーキが壊れてないか」と尋ねられて、見せることを拒否すると、自転車検査等拒否等で5万円以下の罰金になります。

以上、ざっと見てきましたが、これらはあくまでも一例です。全部で100以上の反則行為が規定されていますので、気になる方は「自転車ルールブック」をご確認ください。要は危ない運転をしたら、だいたい違反だと思ってください。

実際のところ、どうなる?

実際のところ、自転車の取締りは警官が危ない運転を見つけたら、たいてい指導警告で終わりです。つまり、「歩道走っちゃダメですよ」「右側通行ダメですよ」といった指導警告を受けて、その運転をやめたらセーフです。すぐに罰金とはなりません。そのあたりが自動車の青切符に比べると優しいところかもしれません。ただ、その指導警告を無視すれば、検挙されて青切符を切られます。

なお、実際に事故を起こしてしまったら、検挙されて刑事手続きになりますので、ご注意ください。

ちなみに、この指導取締りは、各警察署が指定した自転車指導啓発重点地区路線で、事故が多い朝の通勤通学時間帯日没前後の薄暗い時間帯を中心に重点的に実施されます。

なので、それ以外の場所や時間帯では指導が全くないわけではないのですが、ある程度注意すべき場所や時間は事前に分かるようになっています。自転車指導啓発重点地区路線についての詳細は、警察のホームページで確認できます。

冒頭の自転車の基本ルール「自転車安全利用五則」は、1、2、3については青切符で反則金、4の飲酒運転については重い罰則が用意されています。しかし、5のヘルメット着用については努力義務となっています。現状、ヘルメットをしてないからといって青切符を切られるわけではありません。ただ、今後は分かりません。

自転車講習とイヤホン問題とデマ

次にその他の注意点についてお伝えします。自転車にも自動車と同じような運転者講習というのがあります。こちらは14歳以上で3年以内に2回以上交通違反をした場合は、3時間講習を受けなければなりません。もちろん有料です。地域によって異なりますが、だいたい6000円から1万円ぐらいかかります。さらに、この自転車運転者講習を3ヵ月以内に受講しないと5万円の罰金が取られますから、講習を受けなさいと言われた方は必ず受けるようにしてください。

そして、僕の個人的な関心事でもあるイヤホンの問題なのですが、自転車ルールブックをよく読んだところ、注釈の欄に「イヤホンを片耳のみに装着しているときや、オープンイヤー型イヤホンや骨伝導型イヤホンのように、装着時に利用者の耳を完全には塞がないものについては、安全な運転に必要な音又は声が聞こえる限りにおいて、違反にはなりません」と明記されています。

ですので、早速オープンイヤー型のイヤホンを買いました。実際につけて自転車に乗ってみたら、車の音なども普通に聞こえました。今後はこのイヤホンをつけて、ゆっくり安全運転で自転車通勤を続けようと思います。最後に、今回の反則金について、「スマホを使いながらイヤホンして歩道を走って、並走移動したら、反則金を全部足して3万円ぐらい取られる」といった説明をしているユーチューバーもいます。原則それはありません。自動車の青切符と一緒で、同時に複数の違反をしている場合、一番金額が高いものだけが青切符を切られます。つまり、スマホを使いながら他の違反をしたとしても、反則金はスマホ使用の1万2000円だけが原則です。反則金が足し算されることは原則ありませんので、ご注意ください。

この連載では基本はお金の法改正について語ることが多いのですが、たまにはこうした罰金系の話についても正確な情報を出そうと思います。

というわけで2026年1月1日時点の情報でした。
よかったら今後ともごひいきに。ば~い、ば〜い!