投資や資産形成をもっと楽しくするためにピッタリの書籍を、著者の方とともにご紹介する本連載。4回にわたって、濵島 成士郎さんの「現役プライベートバンカーがこっそり教える 億万長者の資産運用」を紹介しています。第3回目の今回は、富裕層がお金以上に大事にしている2つの資産についてご紹介します。[PR]
富裕層が「時間と人脈」に投資する理由
富裕層がお金以上に大事にしている資産が2つあります。時間と人脈です。
誰にとっても1日は24時間ですが、富裕層は時間の使い方に独特のこだわりがあります。彼らは時間を浪費しないために「時間をお金で買う」ことを厭いません。
たとえば、忙しい経営者がお金を払って家事代行サービスや専属運転手を雇うのは一般的です。それは贅沢ではなく、自分の時間をより価値の高い仕事や意思決定に振り向けるための投資なのです。「Time is Money(時は金なり)」という言葉を文字どおりに実践し、自分にしかできない重要なことに専念するために、それ以外のことには積極的にお金を使って時間を生み出すのが富裕層流です。
移動時間を短縮するためにプライベートジェット機を利用したり、飛行機のビジネスクラスを使ったりするのも同じ発想です。私の知っているある企業オーナーは、海外出張の際に(場合によっては国内出張でも)、高額なチャーター機を利用しています。その理由は「トランジットで無駄な時間を使うより、チャーター機であれば相当の時間を節約できる。浮いた時間で1件でも多くの取引先と商談できるなら、そのほうがコスパがいい」と語っていました。通常の飛行機で移動するときも、ビジネスクラスであればパソコンを広げての仕事もしやすいですし、身体をしっかり休めることもできます。より多くの費用がかかったとしても、それによって生み出される時間で仕事に集中したり、新たな投資アイデアを練ったりできれば、支払ったお金以上のリターンが得られる可能性が高いと判断しているのです。
このように、時間をお金で買い、自分の生産性や創造性を最大化することも、広い意味での投資と捉えることが多いのが富裕層です。
もうひとつの「人脈」については、富裕層は「人脈にお金を使い、信頼という財産を貯める」ことを重視しています。実際、私が知っているあるお金持ちは、富裕層同士のビジネス交流会や会食などに積極的に参加しています。そこで築いた「人のつながり」から、情報や新たなビジネスチャンスを得ているのです。
「あなたのネットワークがあなたの純資産だ(Your network is your net worth)」という言葉がありますが、まさに、富裕層は人とのつながりを大切な資産と考えています。初めて会った相手にも「今日は会ってくれてありがとう」と感謝を伝えて距離を縮めたり、誰かを紹介してもらったらその人の顔を立てるために相応の出費を惜しまなかったりします。一見、プライベートでの支出のように見えても「将来の協力関係への投資」と捉えているのです。
もちろん、人脈づくりにおいても富裕層は質を重視します。むやみに人と会って名刺の数を増やすより、少人数でも有意義な交流を選びます。
先のお金持ちに、ふだんは何人くらいの食事会が多いのか聞いたところ、「いつもは6人くらいかな。多くても10人くらい」との答えが返ってきました。大人数が集まる場より、選ばれた少人数で腹を割って話す集まりのほうが、のちのちまで続く絆が生まれやすいとのことです。
このように、時間を節約し、有効活用することで生産性を高め、信頼できる人脈に支えられることで、富裕層はより大きなビジネスや投資の機会を得ています。
お金そのものだけでなく、時間や人とのつながりという無形資産に投資する――それが回り回って大きなお金を生むことを、彼らは知っているのです。

