異常気象で食材不足 オレンジジュースは「代替食」!?で

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気候変動の影響などで食品の原料調達が不安定になるなか、注目されているのが代替食品です。入手しやすい他の材料を使いながら本来の味わいを再現する技術は、食料の安定供給の観点からも今後の発展が期待されています。オレンジを使わないオレンジジュースを発売したカゴメを中心に各社の動向をご紹介します。

カゴメ、オレンジ使わずオレンジ果汁を再現した新商品

3月、「 カゴメ 」は、新ブランド「KAGOME Beyond(カゴメ ビヨンド)」の立ち上げを発表しました。カゴメ独自の「野菜・果実を活かすブレンド技術」を結晶させ、既成概念を超える新たなおいしさを提案します。

その第1弾として、オレンジ果汁を使わずオレンジのような味わいを楽しめる新商品「Beyond オレンジを使っていないオレンジ味の100%ジュース」を発売。

フルーツのような自然な甘みを持つニュージーランド産の「黄にんじん」をベースに、甘みを補う「りんご」やトロピカルな香りを加える「パイナップル」などを組み合わせています。原料の選定やブレンドに約2年の歳月をかけて多くの試作を重ね、商品化にたどり着きました 。

異常気象など背景に代替食品のすそ野に広がり

同社が「オレンジを使わないオレンジジュース」を開発した背景は、近年の異常気象です。オレンジの生産量は減少し、オレンジ果汁の供給不安や価格が高騰。将来、オレンジジュースが身近なものとして楽しめなくなることを想定し、解決策の1つとして他の野菜や果物での味の再現に挑戦しました。

これまでも大豆を使った「代替肉」などの代替食品が登場してきました。近年は気候変動により農作物の収穫に大きな影響が出るケースも目立ってきており、代替食品のすそ野は広がりを見せています。

代替食品とは

・別の原材料を使って味や見た目、食感などを再現した加工食品
・当初はカニカマなど高価なものを安価に提供する手段に
・ヴィーガンなど食の多様化や環境問題への関心の高まりで、動物由来の食品を植物由来の食材で再現する代替肉などが注目
・近年は気候変動の影響で供給不足に対応する動きも

カカオ豆や乳製品、卵の代替食品なども

異常気象に伴う生産国での不作によりカカオ豆が高騰した際、注目されたのがカカオバターの代わりに植物油脂を使ったコンパウンドチョコレートです。

不二製油 」は、コンパウンドチョコレートの食感などを調整する重要な構成パーツ「チョコレート用油脂」で世界トップ3の一角を担っています。同社は比較的安価なコンパウンドチョコレートの引き合いが強まっているのを受け、販売強化を進めています。

ADEKA 」は、動物性原料を使わず、主に植物由来の原料で作る食品「プラントベースフード」ブランドの「デリプランツ」を展開しています。

同社は植物性原料で牛乳の風味を再現する技術を開発し、「デリプランツ」シリーズとしてホイップクリームやチーズ、バターの代替食品を販売。乳製品などの動物性原料の供給不足による代替需要や健康志向などを背景に、海外でも販売拡大を目指しています 。

イオン 」は25年6月にカカオ豆を使わずに作った代替チョコレート「チョコか?」シリーズを発売。プライベートブランド(PB)「トップバリュ」で展開しています。味や食感が好評だったことから同年9月には3品目を追加。カカオの代わりにひまわりの種を原料として使い、チョコの香りや味を再現しています。

キユーピー 」は卵を使わず植物性の原材料だけで作ったスクランブルエッグ「HOBOTAMA(ほぼたま)」を開発。卵アレルギーがある人や動物性の食品を食べないヴィーガンでも食べられることで食の多様化にも対応しています。

今後も代替食品の可能性は広がっていきそうです。