株はずっと上がるもの 誰も書けなかった株式投資の真実

今日からお金賢者になれる「1分書評」/ 日興フロッギー編集部

相場人生40年のプロが「なぜ株は上がるのか」をインフレや指数の構造などから徹底解剖。市場がパニックになった時も「握力」を回復させる一冊です。

日本株はまだまだ上がる? 日経平均2032年、10万円のロジックとは

本書を読んで、暴落への恐怖心は資本主義に対する無知からくるものなのだな、と合点がいきました。著者いわく「損切りはプロがやるもの、個人が長期投資をするのならバイ・アンド・ホールドでいい」。理由は明確で「株はずっと上がるもの」だからです。

その根拠は?

第一に避けては通れないのが「インフレの波」です。日本人には「失われた30年」の記憶が染み付いていますが、本来デフレは歴史上の例外で、インフレこそが資本主義のスタンダード。お金の価値が目減りする局面では『モノ』の価値は上昇する。すなわち、株価も上がり続けるのが必然です。

第二に、東証プライム上場企業の『稼ぐ力』。リーマン・ショック後の15年でPERはほぼ変わりませんでしたが、株価は4倍になりました。

第三に、業績不振の銘柄を排除し『超大当たり銘柄』を取り込み続けるインデックスの自浄システムです。S&P500を例にとれば、50年前と同じ銘柄はわずか2割。残りの8割は時代に揉まれながら強い企業と入れ替わっているのです。

こうした盤石な背景をもって描くのが「2032年日経平均10万円」の景色です。資産倍増の計算式『72の法則』に照らせば、年率10%のリターンがあれば7年後には元本が2倍になります! 今の日本株の勢いをもってすれば夢物語ではないロジックです。

著者は経済理論にとどまらず、古今東西の書籍やドラマまでも引用し、自説に厚みを持たせていきます。新生児に1000ドルを贈りインデックス運用させる「トランプ口座」に触れ、日本にもぜひ取り入れるべきだという提言も。

個人投資家が「これを聞きたかった!」と感じさせるフレーズが多く、日本版エクイティ・カルチャー(株式への投資を積極的に行う考え方や習慣)の幕開けを予感させる読後感でした。