ゼロから学ぶオプション取引

今日からお金賢者になれる「1分書評」/ 日興フロッギー編集部

インデックス投資の守りの一手となるか? 難解なイメージを持たれがちなオプション取引の仕組みを紐解き、資産を守るための新しい選択肢を提示する一冊です。

プロの手法を身近に! 実は暴落対策にも使えるオプション取引

オプション取引と聞くと、多くの読者は「プロ向けの複雑な世界」「一瞬で大損しそう!」と身構えてしまうのではないでしょうか。仕組みを調べようにも「株をあらかじめ決めた価格で売買する『権利』の取引」「プットの売りとは売る権利を売ること」等々、ルールそのものが禅問答すぎて嫌になってしまいます。

一方、本書では抽象的な定義を「飛行機のキャンセル可能チケット」「限定スニーカーの予約券」などに喩えながら解説します。読んですぐにトレードができるようになる! とまでは言いませんが、読み終わるころにはオプション取引が何たるものかをおおよそ理解できるようになり「自分にもできそうな取引」が存在することに気づかされます。

オプション取引のメリットの一つとして、株を買うよりも少ない元手で高いリターンを狙える点が挙げられるかもしれません。たとえば、10万円の株があるとして、同じ株のオプションは数千円〜1万円の資金で購入できます。株価が20%上がった場合、オプション取引の利益は20%どころか100%なんてパターンも珍しくありません。でも「下がったら地獄なのでは?」と頭をよぎるかもしれませんが、オプションの「買い」であれば損失は最初に払った金額のみと限定的。よく比較される先物取引の場合、想定していない相場になったとしても途中でやめることはできませんが、オプション取引は権利を放棄できる「やらない自由」すらあるのです。

この特性は資産を守る「保険」としても使えます。仮に、あなたがS&P500などに連動する資産を長期保有しているとしましょう。今はいいけれど将来の相場が不安。そう考えるのならば「下落の保険」としてプットオプション(売る権利)を購入する。この仕組みを使うと、なんと暴落しても決めた価格(=暴落前の高い値段)で売却できるのです。もちろん、オプション取引には「コールの売り」など安易に手を出さない方がよいパターンがあるのも事実です。が、全部ダメと決めてかかるのではなく、どんなものなのか理解して、使い道を知ることは、資産保全に役立つと感じました。