いつお金になる? ストックオプションの3つのタイミング

今さら聞けない株式報酬/ 日興フロッギー編集部CHINATSU

ストックオプションの仕組みや種類を理解すると、次に浮かぶのは「お金になるのはいつなの?」という疑問ではないでしょうか? ストックオプションは、もらった瞬間に価値が確定する報酬ではありません。第4回では、ストックオプションが現金に変わるまでの流れを順を追って解説します。

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ストックオプションは「もらった時点」では何も起きない

まず押さえておきたいのは、ストックオプションは権利が付与された時点では現金にならない、という点です。この段階で得ているのは、「将来、株を買うことができる権利」だけです。給料やボーナスのように、口座にお金が振り込まれるわけではありません。

この前提を理解していないと、「なかなか現金にならない」と感じてしまいがちです。ストックオプションは、時間をかけて意味を持つ報酬です。

ストックオプションは3つの段階で進む

ストックオプションがお金になるまでの流れは、大きく3つの段階に分けられます。①権利付与、②権利行使、③株式売却です。この3つを区別して理解することが重要です。

権利付与とは何か

権利付与とは、会社からストックオプションを与えられる段階のことです。この時点では、株も現金も動きません。「将来株を買うかもしれない権利を持った」という状態です。多くの場合、一定期間の在籍や条件が付いています。重要なのは、付与されたからといって、すぐに利益が出るわけではないという点です。

権利行使は「株を買う」行為

次が権利行使です。これは決められた価格(行使価額)で株を買う行為を指します。行使すると、ストックオプションは「権利」から「株」に変わります。

ここで多くの人が「行使=現金がもらえる」と勘違いをしがちですが実際には、行使時には現金を支払って株式を手に入れます。

株式売却で初めて現金になる

実際にお金が手元に入るのは、取得した株を売却したときです。株式売却によって、初めて「いくら得たか」「いくら損したか」が確定します。この段階で、「ストックオプションで儲かった」「思ったほどではなかった」と実感する人が多いでしょう。

なお、行使と売却は必ずしも同じタイミングで行う必要はありません。行使して株を持ったまま、売却のタイミングを待つこともできます。

※株価の変動によって売却時に損失が生じる可能性もあります。

「いつ行使するか」は自分で決める

ストックオプションは「行使するかどうか」「いつ行使するか」を自分で判断する必要があるのも大きな特徴です。なお、権利が付与された時点で行使できる期間は決められていて、その期間を過ぎると権利は失効するので注意しましょう。

つまり株価が上がるのを待ちすぎて決められた期限を過ぎると、せっかく得た価値がゼロになることもありえます。一方で、早く行使しすぎると、売却時まで十分な価値が出ていない場合もあります。ここに、ストックオプションならではの難しさがあります。

ストックオプションは「すぐもらえる報酬」ではない

ストックオプションは、短期間で現金がもらえる制度ではありません。付与から行使、売却までに数年かかることも珍しくありません。この時間軸を理解していないと、期待とのギャップが生まれやすくなります。

ストックオプションは、すぐにもらえる「今月の給料」ではなく、「将来の成果報酬」として捉えるほうが実態に近いかもしれませんね。

今回のまとめ
・ストックオプションは付与時点では現金にならない
・流れは「付与→行使→売却」の3段階
・行使は株を買う行為で、現金を支払う
・現金化は株式売却のタイミング
・時間がかかる報酬だと理解しておくことが大切
次回は8/17(月)配信予定です。