株式市場で「ケーブル」関連株が買われています。
QUICKが選定する関連銘柄の平均上昇率は8.6%と、東証株価指数(TOPIX、0.9%安)に対して逆行高となりました(10月2日までの5営業日の騰落)。
株価の上昇率上位5銘柄とその背景について解説します!
米国での光ファイバーに関する長期大型契約
9月29日、米特殊ガラスのコーニングは、米通信大手のAT&Tに30億ドル超の光ファイバーケーブルを供給する複数年契約を締結したと発表しました。
コーニングは、米通信大手のベライゾンと数十億ドル規模の長期契約を結んだ(9月8日)直後で、AI(人工知能)を中心にビジネスだけでなく家庭内でも大量のデータ需要があり高速でデータのやり取りができる光ファイバーケーブルの需要増に期待が高まっています。
今後、日本のケーブル関連銘柄も需要増の恩恵を受けるとの思惑から物色を集めました。

海底用光ケーブルの生産増強【古河電気工業】
上昇率首位の「 古河電気工業 」は光ファイバーや光ケーブル、光デバイスなどに加えデータセンターで使われる放熱・冷却製品や送電ケーブルなどを手掛けています。
9月21日、同社グループ会社の米ライテラは、海底光ファイバーの生産能力を2029年までに3倍に増強するため米国とデンマークで設備投資すると発表しています。
世界的な海底通信インフラの需要の高まりを意識した投資で、同社の収益拡大への期待から同銘柄への注目が高まっています。
核融合向けの超電導線材なども【フジクラ】
上昇率2位の「 フジクラ 」は、光ファイバーケーブルや光コネクタなどの光部品などに加え送電線を手掛けているほか、リニアモーターやMRI(磁気共鳴画像装置)、核融合発電などで使われる超電導線材も手掛けています。
9月30日、同社は、米核融合開発のコモンウェルス・フュージョン・システムズ(CFS)と高温超電導線材では過去最大規模の供給契約を締結したと発表しました。
光ファイバーだけでなく、核融合の分野での事業拡大期待も材料視されました。
光通信需要の追い風を受けさらなる展開も
9月22日、「 住友電気工業 」は、日本電気(NEC)と協業し、米メタ・プラットフォームズが主導する米仏間の光海底ケーブル敷設事業「Petal(ペタル)」を行うと発表し注目されました。
「 湖北工業 」は光部品や光デバイスのほか、アルミ電解コンデンサーを販売しています。
「 santec Holdings 」は光部品や光測定器のほか、光を使って物の表面や内部の状態を測定し構造を画像として見えるようにする光干渉断層画像計(OCT)なども手掛けています。
いずれの企業も光通信の需要の高まりが協業拡大や受注増につながり、業績の追い風となりそうです。
日本での需要拡大にも期待
8月25日付の報道によると 総務省が日本企業による海底ケーブル敷設船の調達支援として27年度予算で1000億円規模の確保を目指すとありました。
敷設船の確保に向けて政府の後押しがあれば、日本周辺の海底向けに光ケーブルや光部品などに一層の需要増が期待できそうです。
日々のニュースで最新動向をチェックして、投資判断に役立てたいですね。