「ガチャ」の成長はまだ続く?「カプセルトイ」関連株が上昇

直近の値動きから見るテーマ株/ QUICK

株式市場で「カプセルトイ」関連株が買われています。
QUICKが選定する関連銘柄の平均上昇率は7.4%と、東証株価指数(TOPIX、0.6%安)に対して逆行高となりました(10月16日までの5営業日の騰落)。
関連の5銘柄とその背景について解説します!

「推し活」需要で拡大 人気IPの新作ラッシュも追い風に

関連銘柄が買われた背景には、継続的に拡大する「推し活」需要と、今後の人気IP(知的財産)展開による中長期的な成長への期待があります。

「推し活」需要を背景に、手軽にキャラクターグッズを入手できるカプセルトイの関連市場は右肩上がりの成長を続けています 。
一般社団法人「日本カプセルトイ協会」によると、2025年度のカプセルトイ業界の市場規模は、製造元出荷ベースで約1,960億円と、前回調査時(24年度)の1,410億円から大幅に拡大しました。
同協会では、現在の好調な市況を「第5次カプセルトイブーム」と捉えています。
26年1月末時点の店舗型カプセルトイ専門店は全国で900店舗以上となり、前年度から200店舗以上増加するなど、市場の拡大が続いています。

市場の期待を膨らませているのが、アニメや映画などの映像展開をきっかけに、カプセルトイなどの関連グッズの売り上げ増へとつながる波及効果です 。
特に27年には、7年ぶりとなる「ポケットモンスター」の新作映画や5年ぶりとなる「ワンピース」の新作映画の公開が予定されており、IPの活性化が「カプセルトイ」関連の新たな成長材料になると期待されています。

この成長シナリオに加えて、株式市場の動向も追い風となったとみられます。
7~15日にかけては、これまで相場をけん引してきたAI(人工知能)・半導体関連への過熱感や資金調達、収益化に対する懸念の高まりから、日経平均株価が6日続落するなど、ハイテク株を中心に大きく下落しました 。
カプセルトイ・IP関連市場の成長が継続するとの見通しを手がかりに、投資資金の循環先として物色されたことが株価上昇を後押ししたとみられます。

カプセル玩具の卸売最大手【ハピネット】

上昇率1位の「 ハピネット 」は国内最大手のカプセル玩具の卸売り企業です。
全国の玩具メーカーを販売店につなげる役割を担っており、カプセルトイ業界にとって欠かせない会社と言えそうです。
中間流通だけにとどまらず、自社のオリジナル製品の開発などにも積極的で 、カプセルトイ専門店「gashacoco(ガシャココ)」は全国に約170店舗(26年6月末時点)を展開しています。
26年9月には、カプセルトイの販売がヒット商品により大きく伸長しているとして、26年4~9月期の連結業績の見通しを大幅に上方修正しています。

『ガシャポン』は国内シェア1位【バンダイナムコホールディングス】

上昇率2位の「 バンダイナムコホールディングス 」玩具メーカーのバンダイとゲーム開発のナムコ を中核とする大手エンターテインメント企業です。
「機動戦士ガンダム」や「ワンピース」など多数の超有名IP(知的財産)を活用しています 。
オリジナルブランド「ガシャポン」はカプセルトイの市場でメーカー別売上シェア57%(同社調べ)を占め、国内トップです。
22年からガシャポン専門店の海外進出を始め、26年7月末時点で日本を除く18の国や地域に184店舗を展開しています。

有名IPを生かした商品を各社展開

「 サンリオ 」「ハローキティ」や「マイメロディ」といった有名IPを起点に、キャラクターグッズを世界展開している総合エンターテインメント企業です。
バンダイナムコの「ガシャポン」向けに、継続的に新たなキャラクターグッズを販売しています。

「 ブシロード 」は、トレーディングカードゲームのほか、スマートフォン向けゲームや音楽、アニメなどを多角的に展開しています。
25年に、新たなカプセルトイブランド「ブシカプ!」を発表しました。

「 スクウェア・エニックス・ホールディングス 」は「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などのIPを展開しています。
25年10月には、東京・渋谷サクラステージに、自社作品の玩具を取り扱うカプセルトイ専門店をオープンしました。

熱狂は海外へ 日本企業も攻めの姿勢

カプセルトイの人気はもはや日本国内にとどまりません。
16年ごろから日本旅行のお土産としてインバウンド(訪日外国人)からの人気が高まり、その熱狂は世界へと波及しています。
海外のリサーチ会社の調査によると、世界のカプセルトイ自販機市場は25年時点の4億2,000万ドルから、32年には約2倍の8億3,200万ドル規模へと急成長が見込まれています。

こうした追い風を受け、日本企業も攻めの姿勢を見せています。
バンダイナムコホールディングスは、10月に都内で開いた「ガシャポン」50周年記念イベントで、現在世界に約500ある専門店の数を長期的には1,000店舗へと倍増させる目標を発表しました。
同社は「韓国などのアジア圏ではカプセルトイ文化が定着した」と見ています。

日本のIPは世界的にも引き合いが強く、ゲームやアニメといったIPの魅力をフル活用できるカプセルトイ関連事業は、今後の展開が注目されます。
(個別材料と出遅れ株物色が追い風 「知的財産」関連株が上昇)

今後はグローバル市場からも目が離せない展開が続きそうです。